2007年 07月 07日

2007.07.06 祝杯〜フリーダ・カーロ生誕百年に

 フリーダ。
 青い空赤い土黒い木々白い光の中に、
 緑の扉をあけてありったけの情熱をはなつ君。
 ジーンズの片足でノーマよりも魅力的に歩き、
 ひげのはえた口元でパティーのように激しく語り、
 その愛の切なさはまるでカミーユ、
 不屈の魂はスカーレットそのものだ。

 フリーダ。
 ジョン・フィッツジェラルド・ケネディーよりも甘く、
 ロバート・メイプルソープよりも怪しく、
 オーグスト・ロダンよりも惨く、
 レット・バトラーよりも危うく、
 そしてそのだれよりも優しい君の恋人。
 君は彼、彼は君。
 父であり母であり子であり、
 天使で悪魔。

 フリーダ。
 純粋と不純の狭間にひろがる大河を泳ぐきみは、
 なんども血をながし、そのながされた血は誕生前のいのちとなって、
 夢と偶然と無意識のリアリズムの中で生きつづける。
 君がみつめる水平線のかなたには無垢な緑の大地がひろがり、
 原始がインテリジェンスに直結する神話が実現されようとしている。
 やがてそこには貧しくも勤勉なハンマーの音がひびき、
 つつましくもにぎやかな収穫の祭りがはじまるのだ。

  Te recuerdo Frida
  la calle mojada
  ・・・

 フリーダ。
 きみはギリシャ神話の怪物キマイラ。
 山羊と獅子と、ふたつのあたまをもった罪深き生き物。
 それとも裏切り者ユダが君だったか。
 大天使ミカエルの啓示は、
 そんな禍々しい褐色のジャンヌ・ダルクにもまた、もたらされた。
 そして再び異端者の顛末が義務づけられる。

 フリーダ。
 きみが感じた疲労と絶望。
 それにたちむかう勇気をぼくらはまだもたない。
 生の本当の意味からも、
 死の純粋な恐怖からも、
 ぼくらは逃避しているのだ。

 フリーダ・・・生活者
 フリーダ・・・私の友 
 フリーダ・・・殉教者
 フリーダ・・・統一の中の多様性 

 君を思い出すよ、フリーダ。
 今までも、そしてこれからも。
 その悲惨と歓喜は、
 きっと、
 ぼくらの人生そのものだから。
 その物語でなく、その死でなく、
 その誕生に乾杯。

 テキーラもういっぱい!

 燃え尽きぬメキシコの太陽に。
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# by kotoba-no-shima | 2007-07-07 09:15
2007年 04月 21日

2007/04/19降ってきた詩7編

銀色の馬にのって、
どこまでいけるか、
銀色の馬に、
あとどのくらい股がって、
旅ができるだろう。

馬は疲れている、
馬は疲れている。
もうずいぶん永いことはしっているので、
蹄鉄はすり減り、
たてがみは逆立ち、
しっぽはまばらに抜け落ちてけなみは荒れている。
かつて血走っていた眼も今はもうどろんと灰色にしずんでいる。

それでもいちおう走っていられるのは、
行くべきさきをもう見失っているから。
まるで走ることそのものが目的であるかのように、
走ることをやめたとき、終焉がくるのを知っているかのように、
馬はただ無心に早くもなく遅くもなくかけ続け、ただ、
走っている馬の役割を演じてるようだ。

おれにとって馬はいままで唯一のたよりだったが、
馬にとっては背中に誰をのせていようが、
走りつづけることにかわりはなく、
荷物があってもなくても、
馬にとっての走る理由とはなんら無縁なことだった。

馬はずっとおれを無視しつづけている。
そしておれは急ぐのをやめて歩いて旅をしようかと考えはじめている。
けっきょくただまっすぐしか走らない馬と、
おれの行きたい場所がしだいに離れているのに気がつき、
おれと馬のわかれがちかいのを感じる。

しかし、それでも、
すくなくともきょういちにち、赤い太陽が乾いた山肌を赤く染めるまで、
あるいはもう一回白い太陽が油の海を虹色にひからせるまで、
馬にまたがっていようかと優柔不断なおれは、
結局ひとり歩けぬ甘えん坊。



SILVER HORSE
花男


時のはざまに、
つかのま踊る、
我らまさしくかげろうの、
毎日生まれ日々死んで、
朝なにめざめ夜なに夢。
かたちとうつつのたゆたいは、
かなたこなたといまむかし、
あのよこのよを、いききして、
わかったことを今わすれ、
おぼえたことを明日捨てて、
おもわぬときにおもったように、
ふじゆうながらもなるように、
きがつきゃ老人、めざめりゃ赤子、
ぐるぐるまわっていくんです。

オン・ホモサピエンス・ヒト・ソワカ
オン・ホモサピエンス・ヒト・ソワカ

みえた、きえた、
あった、さった、
いきた、しんだ、
いきた、しんだ、

つながりまとわりかたまりとけて
やがておおきくはれつして
くだけてひろがり宇宙をつつみ
つぎのときまでねむるそうな。

カワソ・トヒ・スンエピサモホ・ンオ
カワソ・トヒ・スンエピサモホ・ンオ

音音音音音音音音


花男




海をめざして歩こう
海をめざして歩くんだ
海はないかもしれないけれど、
そこまでいってみないかい。

真っ白山を3つ越え、
真っ黒谷を2つ越え、
真っ赤な砂漠をわたったら、
真っ青ふたつが待つという。

もしも海があったなら、
こえをあげてわらおうよ。
もしもうみがなかったら、
こえをあげてなけばいい。

YOU & ME TOGETHER
YOU & ME FOREVER
YOU & ME TOGETHER
YOU & ME FOREVER

夜明けをしんじてまとう
夜明けをしんじてまつんだ。
夜明けはくるかわからねど、
それでもまってみないかい。

茶色い時代が3つ過ぎ、
黄色い時代が2つ過ぎ、
灰色時代がおわったら、
緑の時代がくるとゆう。

もしも夜明けがあったなら、
涙からしてわらおうよ。
もしも夜明けがなかったら、
なみだからして泣けばいい。

YOU & ME TOGETHER
YOU & ME FOREVER
YOU & ME TOGETHER
YOU & ME FOREVER



TOGETHER
花男


地球がまるいといわれている
地球はまるいとだれかがいいった
地球はまるいとみんな思っている
地球はまるいそうだと世界で噂。

おれは落ちこぼれ、
地球論から落第した。
どうしても、どうかんがえても、
まるいですと答案できずに踏み絵をふみつづける。
おれは異端者、
地球平面説をとなえる。
平気で踏み絵をふむので、
ころびバテレンのように忌み嫌われ愛されずにころがり続ける。
気が遠くなるほど広く、果てしなく平べったい地図を、
さまようしかない旅人はしかし、少なくはない。
のがれのがれる放浪民、漂流しつづける遊民の、
すべてが平らな地球をあるく。

大きな平面に大きな絵。
おれたちにしかかけない地上絵は、
非ユークリッド世界が俺らの故郷であるあかし。

羽がなくても飛ぶ天使。
地球人にはわかるまい。




ROUND〜球体
花男



SUN SUN SUN sun rising
俺、君、心、うつす。
いのちまもる強い力、
わけあうみんな花族。
さんさんと、さんさんと、
うつしあってとけあう。
i was born in the EARTH

MOON MOON MOON moon growing
俺、君、心、てらす。
いのちつくる清い力、
わけあうみんな花族。
こうこうと、こうこうと、
てらしあってめざめる。
you were born in the EARTH

RAIN RAIN RAIN rain falling
俺、君、心、つつむ。
いのちそだつ青きちから、
わけあうみんな花族。
しんしんと、しんしんと、
つつみあってつながる。
we are all in the EARTH

WIND WIND WIND wind blowing
俺、君、心、揺らす。
いのち吹かす速きちから
わけあうみんな花族。
ひょうひょうと、ひょうひょうと、
ゆらしあってほほえむ。
i and i must be the EARTH



EARTH SONG
花男



君よ、
歌う人よ、
きみはあまりに美しい。
美しい唄がうつくしい唇からあふれだし、
清廉にサラサラと神話のような野原をみたす。
その野原には同じように美しい人がいるようで、
はたしておれはその草原にすめるか。
確かめようと足をふみいれ、
水彩の木々やパステル色の泉にふれようとしたが、
それらは霞のように感触がなく、
気がつけば午後の蜃気楼みたいに消えてしまった。
そして君もどこかへいなくなってしまった。

君よ、
語る人よ、
きみはすばらしく強い。
コンドルのようにするどくコヨーテのように若く、
きみの言葉はバイソンのように人をかりたてる。
きみのフロンティアーはあつくたぎり、
正義と悪徳がくっきりたもとをわかち争う。
幻想のナポレオンの様に剣をかざし、
きみのうしろには大勢の兵士がついている。
仲間に入ろうと俺も剣をもってみたが、
どの甲冑もひどく似て見えて敵味方の区別がつかず
結局おれは逃げ出してしまった。

おれは、
おれは傘を貼る。
簡単で安く軽い。
尊敬されないが実用的だ。
もし君が美しくても強くても、
醜くても弱くても、
雨がふったら傘が居る。
そしたら傘を使ってよ。
晴れたらすててもいいからさ。



傘貼り
花男



ピリピリするなよ
どうせうまくはいかねえ
心配するなよたいしたこたねえ
多分あしたもいきてる、
きっとあしたもいきてる、
そして誰かがお前を見ていて笑って泣いてくれるさ。
hay, slow down. take it easy,men. just relax. be happy

イライラしてても
けっきょく良い方にゃいかねえ
失敗したって死んじまうわけじゃねえ
たぶんあしたもおいらが、
きっとあしたもおいらが、
うるさく携帯ならしてダサイ自慢をするから。
hay, slow down. take it easy,men. just relax. be happy

オタオタするなよ
それじゃまえにはいけねえ
いっぺん落ちればあわてるこたねえ
たぶんあしたも太陽が、
きっとあしたも太陽が、
しつこくお前を照らしてケツをたたいてくれるさ
hay, slow down. take it easy,men. just relax. be happy

ツベコベいっても
じっさいどうにもならねえ
考えこんでもなんにもかわらねえ
たぶんあしたも地球は、
きっとあしたも地球は、 のんびりぐるぐるまわって皆を酔わせているから。
hay, slow down. take it easy,men. just relax. be happy




happy & easy
花男
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# by kotoba-no-shima | 2007-04-21 10:05
2006年 07月 26日

刹那の民

刹那に生きる民
刹那に生きる民

今を想い
今を育む
今をみつめて
今と戦い
今をわすれる
今にとらわれ
今にこだわる
今にだまされ
今に溺れる
今、今、今、
延髄で生きる、
昆虫のような、
刹那の民の国

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# by kotoba-no-shima | 2006-07-26 06:21
2006年 06月 06日

無知


 
君が見ていた 夢 を
ほうりなげた 夢 を
迷い込んだ 夢 を
くすぶっている 夢 を

だれも知らない。


君を忘れない 人 を
にくみつづける 人 を
もとめつづける 人 を
忘れてしまった 人 を

君は知らない。


何を知らないか
誰が知ってるか
何を忘れたか
誰が忘れたか


みんな知らない。
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# by kotoba-no-shima | 2006-06-06 11:45
2006年 05月 18日


 ひとは、
 ひとは自分よりは単純だと思いたがる。
 そうやって自分を解放するんだ。

 ひとは、
 ひとは自分より幸福だと思いたがる。
 そうやって自分を慰めるんだ。

 ひとは、
 自分はひとよりまともだと思いたがる。
 そうやって自分を納得させるんだ。

 ひとは、
 自分は人より孤独だと思いたがる。
 そうやって自分を癒すんだ。

 自分をたすける為に、
 ひとはなんでもする。
 ひとを勝手に規定したり限定したり固定したり。
 しかし、
 ひとのそんな小さな罪をゆるせ。
 ひとはなんとかして生きていく必要があるんだから。
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# by kotoba-no-shima | 2006-05-18 21:26
2006年 04月 26日

きぼう


 あらそい多いこのせかいに
 安らぎおとずれるのは
 いつの日

 ちいさな星でともにいきて 
 にくしみを忘れ越えて

 みあげる空にいまひとつの
 たしかな希望をたかく
 うかべて
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# by kotoba-no-shima | 2006-04-26 09:02
2006年 03月 06日

 ことば



 言葉と意味はやっぱり違う。

 言霊が先で意味はあとからついてくる。

 とりあえず生まれて、一生懸命生きて、

 人生の意味は死ぬときに

 やっと少し解るのに似て。
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# by kotoba-no-shima | 2006-03-06 13:48
2006年 03月 05日

 とき



 時の謎は永遠に解けない。

 時の謎がとけなければ生命の謎も解けない。

 歴史とはだれの記憶か?

 記憶は時間と矛盾するか?

 時間が粒子のようなものならば、

 粒子をジャンプし続けても残る『個』とはいったいなにか?

 思考とはなにか?精神とはなにか?

 主体とはなにか、又それはどこにあるのか。

 『ある』とはなにか。

 『相対』とは、『絶対』とは・・・

 あるのかないのかわからないものは

 あってもなくても同じなのか。

 おなじならあった方がいいのか。

 ないほうがいいのか。

 善と悪の基準は?

 宇宙の本質に善と悪はあるのか?

 われわれが宇宙の一部なら

 宇宙はわれわれの総体だ。

 つまり、

 宇宙とわれわれと神は一心同体なのだ。

 そのつながりを求め知ろうとする意思を主体というのであれば、

 主体とは個であり全体である。

 相対は絶対であり客観は主観となる。

 無意識は意識であり、

 生きることは死ぬこと、

 死ぬことはいきること。

 では、
 
 
 生きることへのこだわりはどこから?

 死ぬことへのあこがれはどこから?

 別離の哀しみや出会いの喜びはなんのため?

 なぜ愛しなぜ憎むのか?

 本当にヒトは人なのか?

 『とき』

 が、

 すべての鍵なのだ。

 
 答えは太陽風に舞っている・・・


 

                            2006東京/花男
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# by kotoba-no-shima | 2006-03-05 14:51